JeSUプロライセンス辞退のももち選手、CPTアジアプレミア優勝賞金は10万円相当に
2019年9月14日(土)・15日(日)に千葉 幕張メッセ 東京ゲームショウ2019で行われた『ストリートファイター5』カプコンプロツアー2019スーパープレミア日本大会「CPTアジアプレミア」。本大会では優勝賞金500万円などの高額な賞金が用意されていましたが、優勝したももち選手はJeSUプロライセンスの受け取りを辞退しており、その賞金額についても大いに話題となりました。大会結果はこちら。
先に少し整理しておくと、アジアプレミアは、大会種目のストリートファイター5のメーカーであるカプコンが賞金を出していることとストリートファイター5が有料のパッケージソフトであるために、景表法の制限を受けて高額な賞金を出せない可能性があること。そしてJeSUのプロライセンス制度は、そのような賞金を出すメーカー側のリスクを減らすことができるもの、とされています。※当サイトは法律に詳しいわけではありませんので、必要な場合は必ずご自身でもご確認ください。
本大会では前もって、賞金を規定の金額受け取るにはJeSUプロライセンスの取得が必要ということが発表されていました。しかし、ももち選手はこれまでJeSUプロライセンス取得の資格がありながらも受け取っておらず、もし今回もプロライセンスを受け取っていない場合、実際に受け取れる優勝賞金は500万円ではなく10万円、差額にして490万円もの違いが出ることが予想されました。
実際にどうなったかというと、ももち選手が9月16日の配信にて、賞金額は60200円、副賞のゲーミングモニターが39800円相当(合計10万円)(※)、との連絡を受けたことを明かしており、現時点ではやはりJeSUプロライセンスは受け取っていない模様。ただし、今後、意見交換の場を予定しているとのこと。※副賞はIODATAからとのアナウンス。第3者スポンサー提供であれば問題ないと思われるため、IODATAが全くの第3者では無かった等、何らかの事情があった可能性がありそうです。
ちなみに、登場人物は、ちょうど東京ゲームショウ2019にあわせて「一定の方法により参加者が限定されている大会」であればプロライセンスは必ずしも必要ではないとの消費者庁の回答を公開した“JeSU”、法令遵守のためにプロライセンス制度を用いていることにより大一番の大会で優勝賞金を出せなかった“カプコン”、先日の声明からもライセンスを受け取らない理由は景表法とは別の所にある“ももち選手”、と、今後それぞれが立場を変えても何らおかしくない状況にはあります。
どうなるのかは今後の話し合い次第になると思いますが、良い方向へ話が進むことを願うばかりです。
個人的には、プロライセンス制度は、必要であるならば仕方がないですが、その仕組み上、対戦ルールを作っているメーカーと一部のプレイヤーがプロという形で繋がることになり、誰でも平等に競えるゲームには合わないのではという気がしています。
※その他参考:4Gamer、ファミ通、ファミ通AppVS、ももち選手声明発表時記事※9/17リンク先更新